diary/Kojima

・松下のヘルプアイコン特許

いわゆる「ソフトウェア特許」の典型例として,松下電器産業がジャストシス テムの「一太郎」を訴えていたヘルプアイコン特許,一審では松下電器の特許 が認められたけど,今日下された二審では逆転してこの特許自体が「進歩性」 を欠き,特許として無効とすべきものだ,という判断が下されたとか.

この特許自体,Mac のバルーンヘルプあたりに由来する機能をソフトウェア特 許として申請したら通ってしまったようなレベルのもので,個人的には無効だ ろうと思っていたから,今回の高裁の判断は妥当なものだと思うし,ソフトウェ ア特許にも明確な「進歩性」が必要だ,という判例はソフトウェア特許に対す る縛りになると共に,これからの特許訴訟の判例の基準になりそうな印象.こ の先,松下が控訴して最高裁で争う可能性もありそうだけど,今回の高裁の判 断は新しい「知財高裁」の判例だし,5 人の裁判官の「大合議」で決まったそ うだから,最高裁で再逆転することは難しそう.ソフトウェア開発にたずさわ る人間としては,とりあえず一安心,というところかな.



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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41