・IPAexフォント
IPAexフォントという新しいIPAフォントが公開されたそうなので、 さっそく試してみた。下図はOOo-3.2のWriterでフォントを指定してみた例。
exフォントのウリは、和文文字は固定幅、欧文文字はプロポーショナルになっていることだそうで、 確かにそれぞれのフォントの幅は微妙に異なっている感じ。
言われてみれば、日本語の場合は「20字80行」とかで指定されるから固定幅であるべきだけど、 従来のIPAフォントのように固定幅とプロポーショナルがそれぞれ別のフォントになっていると、 和文文字を固定幅で使おうとすれば欧文文字は間延びしちゃうし、欧文文字をプロポーショナルで見栄えよくすると、 和文文字も文字幅がプロポーショナルになるから「20字80行」とかで指定できなくなっちゃうんだなぁ。
もっとも、最近はほとんど「20字80行」的な指定をされる類いの仕事をしていないから、 自分の環境では、従来のPゴシックとP明朝で特に困っていなかったような(苦笑
exフォントは、単純に追加するだけなら ~/.fonts/ に置くだけでもいいのでそれほど難しくはなさそうだけど、そのまま追加しただけだと、 上図のように明朝の横棒がかすれちゃうのが気になるし(font.confとかで調整しないといけないんだろうなぁ)、 TeXやGhostScriptが参照するフォントをどうするかを考えだすと、結構面倒そうな印象。 とりあえずPlamo-4.72では旧フォントの改良版程度にしておくべきかなぁ。
・舊字體?
IPAフォントの改訂版は旧版よりも多少大きくなっていて、単純に差し替えると、1枚目のCD-Rのサイズが700MBを越えてしまう模様。 仕方ないので、急遽 02_x11/fonts.tgz に入れるのは IPAexフォントにして、IPAフォントの改訂版は 03_ext の方に動かしてみた。
とりあえず気がついたghostscript の cidfmap も ipaex{g,m}.ttf を参照するように修正してみたら、article9.ps の表示が旧字体になってしまうみたい
詳しくは調べてないけど、上記リリースノートにある
JIS0213:2004制定時に字体変更された文字の旧字体を異体字として収容 IPAexフォントは、JIS X 0213:2000からJIS X0213:2004に規格が更新された際に変更された字形について、 新旧双方の字形を、IVS(Ideographic Variation Sequence)方式[1]で収録しています。対象文字数は171文字です。
に当っている文字みたい。まぁ、article9.ps 自体は文字コードを直接書き込んだ手書きのPSファイルなので、 他のPSファイルだと特にこういう問題は発生しないようだから、とりあえずは様子見かなぁ。