diary/Kojima

・高専殺人事件と監視社会

指名手配になっていた19歳の容疑者が,学校の近くの山で自殺体で発見された とか.死後10日ほど経っていて,ほぼ殺害事件直後に自殺したと見られるらし いけど,さもありなん,という印象.

というのも,最近だと駅にしろ銀行にしろコンビニにしろ,監視カメラがいた るところにあって公的空間を移動していたらまずこれらに捉えられるだろうか ら,そういう情報が一切出なかったことは容疑者が公的空間に存在しないこと を意味するわけで,山中で自殺というのはその典型的な例ではないかと.

現時点では,(多分)これら監視カメラは独立に運用されているから,ある人の 日常生活を異なる組織にまたがってトレースすることはかなり大変だろうけど, 近い将来,監視カメラがネットワーク接続されて,画像認識システムに google のような検索機能が付いたら,誰が,いつ,どこで,何をしていたか, というのが即座に把握されるようになるかも知れないなぁ.

オーウェルの「1984」では家庭のテレビがビッグブラザーの目だったけど,今 の世の中,公的空間のいたるところに目があると考えた方がいいのだろうな. ある意味,ベンサム-フーコー流のパノプティコンが一般市民の日常にまで来た ような印象だけど,「悪いことをしているわけではないから行動が記録されて いても構わない」と開き直るのがこれからの生き方になるのかも知れない.そ もそもGmailとかで自分のメールの中身をGoogleに預けてしまうのが便利な世の 中だからなぁ..



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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41