[[diary/Kojima]]
・GNOME-2.26.2
ここしばらくイジっていた GNOME-2.26.2 も,一応,動くようになった.
#ref("gnome-2.26.jpg")
まぁ,何度かやってきたので経験値もだいぶ上がった分,ビルドそのものは数日で終わったものの,
何しろパッケージが多い分,それらをインストールできるように整理・調整したり,
古いバージョンを更新するようにFTPのツリーにマージしたりにずいぶん時間がかかってしまった.
GNOME的にはマイナーバージョンアップなので,見た目とかはそれほど変ってはないけど,
細部はいろいろ洗練されてきたかな,という感じ.Mono も bootstrapできるようになって
(以前はpre-buildされたコンパイラが必要だった),Tomboy あたりも動いてはいる模様.
アプリケーション側はそれなりに動くようになったのだけど,システム側には謎な部分がチラホラ...
例えば,「コンピュータ」を開くと,「ファイルシステム」や「CD-RW/DVD±RWドライブ」以外に,
「20GBのメディア」や「200.0GBのメディア」なんてのが表示されている.
#ref(computer.jpg)
これらは,/etc/fstab には指定していないハードディスクパーティションなんだけど,
マウントしていないパーティションを hald あたりが見つけて /media/disk 等にマウントしてしまうらしい.
kojima@athlon[~]% df
Filesystem 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
rootfs 19236308 7165296 11093860 40% /
/dev/root 19236308 7165296 11093860 40% /
/dev 1037216 144 1037072 1% /dev
/media 1037216 4 1037212 1% /media
/tmp 1037216 12 1037204 1% /tmp
/dev/sdb3 19236340 11823020 6436168 65% /mnt
/dev/sdc1 480719056 245011076 211288780 54% /mnt2
/dev/sdb3 19236340 11823020 6436168 65% /home/kojima
/dev/sdb5 192251960 160357896 22128156 88% /media/disk
/dev/sda1 312559096 3781040 308778056 2% /media/disk-1
/dev/sdb2 19542436 11373400 8169036 59% /media/disk-2
/dev/sr0 3428918 3428918 0 100% /cdrom
CD/DVD ドライブも,ATAPIとSATAの2台を接続しているものの,ATAPIの方は調子悪いので使ってないのだけど,
hald は見つけて「コンピュータ」の中に表示してしまうらしい.
しかも,これらの CD/DVD のアイコンをダブルクリックしたり,右クリックから明示的に「ボリュームをマウントする」
を指定しても,「場所をマウントできません ファイルをマウントできません」という謎なエラーメッセージで開いてくれない.
多分,hal + consollekit + policykit 回りがイタズラしているんだろうなぁ,,
と,設定ファイルをあれこれイジってみたら,CD メディアを入れると自動マウントして開いてくれるようには
なったものの,今度は取り出そうとすると「ボリュームを取り出せません ボリュームを取り出す権限がありません」
とか怒られてしまう.
root 権限で umount したら eject できるのだけど,/etc/fstab では user オプションを指定して,
一般ユーザ権限でもマウントできるはずなのに umount できないというのは謎.hal のパッケージは
umount helperなるものがあるので,そのあたりの問題なのかなぁ,,と首をひねっているところ.
この「コンピュータ」というウィンドウを開いているのは gvfs の中の gvfsd-computer らしいのは分かったんだけど,
ハードウェア情報を管理する hal と,それらの利用権限を管理する PolicyKit + ConsoleKit と,
GNOME 世界での情報を管理する gvfs + nautilus + gnome-mount あたりが絡みあって,何とも複雑な感じ.
マウスクリックだけで勝手に処理が進むから,どのプロセスが問題になっているのかすら ps
やログファイルを調べながらでないと分からないし,多数のプロセスが dbus を使って情報交換しながら処理を進めるので,
原因箇所の絞り込みはかなり大変な感じ.
技術が進み,GUI環境でさまざまな処理が便利になった反面,
背後に隠れて見えなくなった処理が多くなって全体像が見えにくくなってしまい,
かっての software tools のような人間側の工夫する部分が少なくなって,
あらかじめ決められた(プログラムされた)手順に従う形でしか使えなくなる,というのは,
ソフトウェアにとっては進歩であっても,人間にとっては退歩な気がするな..
まぁ,こういうことを考えるのは年を取った証拠で,新しい人は「コンピュータ」とか「OS」とかの存在は気にせず,
情報やネットワークの新しい可能性を開拓していくのだろうけど..
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