・Wayland
Xorgサーバを更新するのに合わせて、少し Wayland 回りを調べてみた。
Wayland は、従来のXではXserver一つでディスプレイへの描画からキーボード、 マウスといった入力システムまで面倒みていたのを反省し、 基本的にクライアント自身が入力を受け取って画面を仮想的(メモリ上)に描画するとこまで実行し、 その結果を compositor に送って実際のディスプレイ上に表示してもらうような仕組みになっているらしい。
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Xサーバの元々の設計は40年以上前で、 そこからのコンピュータの長足の進歩とXとの互換性を考慮するとこういう仕組みになるかなぁ、、という印象で、 Xに比べて特に「新しくこれが出来るようになった」みたいな機能は無くて、 「Xサーバの機能を分散しました」くらいな位置づけに加え、 従来との互換性のためにXクライアントに対応する Xwayland なサーバを用意したりしているので、 開発者がWaylandネィテイブなアプリを開発しようというモチベーションは起き無さそう。
まぁ、最近ではX用のアプリも、直接 X プロトコルを叩いてどうこうすることは無くて、 たいていは GTK なり Qt なりを経由してるから、とりあえずその手のToolkitレベルがWayland に対応すれば、 その上で動くアプリも自動的に Wayland に対応するようになる、みたいな感じで普及を進めていくんだろうな、という印象。
2008年ごろに始まったらしいので、そろそろ10年選手なものの、Xに置き替わるにはもう10年以上はかかりそうだなぁ。。