[[diary/Kojima]]

・Amazon と BookWeb

最近オンラインで本を買う時に使うサイトは Amazon か 紀伊国屋 BookWeb くらいなのだけど,
頻度的には BookWeb の方が多い感じ.サービス的には,配送無料になるのが Amazon 
は1500円なのに対してBookWeb は5000円だし,Amazonはポイントで還元があるので,
Amazon を使う方が合理的だと思うのに,なぜBookWebをよく使うのか少し考えてみた.

タイトルや著者名を入力して本を探す機能は両サイトとも同じものの,
特に探しているわけではない本を紹介するサービスは両サイトでかなり性格が異なる.

Amazon の「おすすめ」サービスは,自分の購買履歴やチェックした商品を元に,
その商品を買った他の人がどのような商品を買っているかを紹介する,いわば人気連動スタイルのサービス.

それに対して BookWeb の「リコメンド」サービスは,著者名やジャンル,
キーワードを指定しておけば,新刊が Bookweb のデータベースに登録される度に,
該当するものを抽出して教えてくれるという,いわば昔ながらの書誌情報検索サービス.

これらのサービスのどちらが使いよいかを考えてみると,「本読み」にとっては,
昔ながらの書誌情報検索サービスの方が実は使いやすい印象.

確かに Amazon の「おすすめ」サービスだと,自分の知らない本が紹介されて,
「へぇ,こんな本もあるんだ」と感心することが多々あるものの,
果してその本を買うか,と言われると,自分の知らない著者の本だと,
「やっぱり中身を見てみないと..」と考えてしまう.

一方,BookWeb の「リコメンド」サービスでは,
自分にとって既知の著者の新刊やそれなりに知っている分野の新刊が紹介されるので,
ある程度タイトル等を見るだけで内容が想像できるから,
「あぁ,この本なら買っておかないと」という気持ちなる.

# だからと言って,読みもしないレビィ・ストロースの「神話論理」を買うのもどうかと自分でも思うが,,(苦笑

まぁ,このヘンは流行の本を買うのか,専門的な本を買うのかで異なってくると思うし,
「本読み」にとっては,「人気のある本」というのはむしろ避けたがるへそ曲がりなところがあったりするので(苦笑)
BookWeb の仕組みの方が使いやすいから,BookWeb をよく使っているのだろうなぁ,,という感じ.

# 講談社学術文庫の「哲学者ディオゲネス」なんて,個人的には一般向けの教養書だと思うけど,世間一般的には十分専門書なんだろうし..

もちろん,そういう風に自分の知っている分野のみに絞っていると視野狭窄になるので,
それなりに Amazon の「おすすめ」サービスの本も見るようにしてはいるものの,
正直「何だかなぁ,,」的な本が出てくることの方が多いので,あまりありがたいとは思わないし,
中身を見ずに買える本は滅多にない感じ.

このヘンは,本も家電もおもちゃも同等に「商品」として扱っているの Amazon に対し,
「本屋」として「本」のみ(まぁ,DVD とかもあるけど)扱っている BookWeb という,
「本」という商品に対するこだわりがそれぞれのサイトで異なっていることが反映されているような気もする.

もちろん,Amazon もそのあたりは理解していて,「なか見!検索」みたいな機能を提供しているのだろうけど,
まだまだ対象になっている本が少なくて,あまり役にはたたない感じ.

多分,このあたりのこだわりは最近のユーザーにはないと思うのだけど,
レポートのネタを探すために本屋に日参し,
「この手の本は,あの本屋なら3階のあのヘンの棚にあって,,」
みたいな感覚を持っている人間には,Amazon の「おすすめ」サービスというのは,
ちょっと軽すぎるような印象.

まぁ,こういう主張は「Web2.0」とか「ロング・テール」な議論とはあいいれないのだけど,
もしかしたら「情報」という存在を扱うためには,案外大事なポイントになるかも,
という気がしているところ.

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