[[diary/Kojima]]

・電子メールの信憑性

「ライブドア元社長の堀江被告が昨年の衆議院選挙の際に,選挙コンサルタン
トの名目で自民党の武部幹事長の次男へ会社から二千万円を振り込めと指示し
た」メールの存在を民主党の永田議員が指摘して議論になっているけど,改め
て考えると電子メールの信憑性を確認するのはすごく難しい気がする.

ヘッダー等も電子メール単位でならばいくらでも捏造できるから,電子メール
単体だけでは何ら証拠能力が無いし,最低でもそのメールを送受信したメール
サーバーレベルでメール ID を元にログを追いかける必要はありそう.それが
できたとしても,それらのログが偽造されていないことを証明する手続きも必
要になりそうだなぁ.

# 伝説の kremvax ジョークを思いだしてしまった..

さらに,それらが確認できたとしても,実際に堀江容疑者がそのメールを出し
たことを証明するには,さらに PPPoE なり DHCP なりのレベルでログを調べて,
そのメールが発信された時間にそのメールを出したクライアントを使っていた
のは,堀江容疑者のアカウントで接続した PC だ,くらいまで追いかける必要
がありそう.さらにそれができたところで,昨今の PC 環境だとウィルスなり
スパイウェアなりが勝手に動いていなかったことも証明する必要があるかも.

別の視点で見ると,この手をメールを平文で送ること自体ありえないと思うの
で,オリジナルのメールが堀江容疑者の秘密鍵で暗号化されていた,みたいな
話が証明できれば,それはそれでメールの信憑性の証拠になるかもしれないな.

考えてみると,不特定多数に向けた暗号文というのは,懸賞をかけた解読競争
の時くらいしかありえないと思うので,暗号化(秘匿性)と匿名性の関係という
のは考えてみると結構面白いかも知れぬ..

そー言えば,Winny の場合,暗号化したデータを不特定多数に発信している気
もするが,あれは相手を同じ Winny に限定しているから,不特定多数というわ
けではないのだろうなぁ.
-公開された証拠のメールなるものの画像が落ちてたので貼ってみるけど、これが証拠になると真面目に考えているとするとかなり痛いな。。
#ref(horie-mail.jpg,nolink)  

そもそも単体のメールなんていくらでも捏造できるのだから証拠能力皆無な上に、
「情報提供者を保護するため」か何かしらんけど、X-Mailer とか X-Sender なフィールド
まで黒塗りで消しているところを見ると余計怪しく見えてしまうなぁ。。-- [[kojima]] &new{2006-02-20 (月) 15:05:23};
-結局、情報提供者というフリー記者の自作自演メールに騙された永田議員のスタンドプレーということで、決着みたいですね。 -- [[趣味:OS再インストール]] &new{2006-03-03 (金) 15:27:59};
-結局、情報提供者というフリー記者の自作自演メールに騙された永田議員のスタンドプレーということで、決着みたいですね。 -- [[趣味:OS再インストール]] &new{2006-03-03 (金) 15:28:25};

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